■ ふき の悟りと、ネック の告白 (1/9)







ただいま〜。

いやー、今回も重かったよ、
カリカリ と 猫缶。


でも、ちゃーんと、
ネックさん ご指定のお品物を
買ってきましたんで。

ま、僕の労(ろう)に感謝して
食べてくださいね〜




ちょっと 浮かれぎみの ふき が、

そんなことを言いながら
リビングに入っていくと…



なぜか ネックたち は、

電気もつけない
薄暗い部屋の中央で、

輪になって座りこんでいました。





ミューラー が、
今まで見せたことが無い、
とても困ったような顔つきで、

ゆっくりと、
ふき の ほうに顔をあげ、


かみね も、
半泣きのような顔で、

小刻みに震えながら
こちらを見つめています…


  






突然の異様な雰囲気に、

ふきが とまどって
立ち尽くしていると…








ネック が あっけらかんと、



うん。 おかえり、ふき

今度は ちゃんと、
「○○フーズの かつお缶」 を
買ってきたんでしょうね?


まーた 間違ってたら、
「コレ」 だかんね?




そんなことを言いながら、

するどいツメのはえた
前足の先端を、

握ったり開いたりするのでした。






い、い、いや、

それは確認したんで
大丈夫なんですけど…


み、皆 どうしちゃったの…??





ふき が、

ミューラーかみね
たずねると、

2匹は困ったような顔をして、

ナナメ下に目をそらして
しまうのでした。


  







ま…

それを話す前に、
まずは聞こうじゃないのさ。


この1週間の 『最終試験』 で、

あんたが なにを感じたか?
をさ。





ネック の 言葉に、

ミューラー
ふき の ほうに向きなおり、

自分を奮い立たせるように、
言いました。




そ、そうですね…

取りあえずは、
それをお伺いするところから
始めましょう。


どうでしたか、ふきくん。

『 DNA の 生存本能 を意識して、
過ごした 1週間 』
は…?





ふき としては、

明らかに様子がおかしい3匹 の、
その理由のほうを
先に聞きたかったのですが…






彼らの雰囲気からして、

「自分が先に答えないと、
多分、話が先に進まない」
と感じ、

従うことにしました。









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