■ 「しあわせ」 の正体は 『生存本能』 (1/3)







生物が 「しあわせ」 と
感じていたものの正体とは、

『己の DNA の
生存確率を向上させる、
あらゆる事象のこと』

だったのです。





ミューラーの発した、
なんだか難解な この言葉…


ネック は、
言葉の意味は知らないまでも、
その 本質 は理解しているようです。


でも、ふきかみね
チンプンカンプン…


    




「DNA」 って何?

「生存確率を向上させる」
って、どういう事??





とまどう2人に、

ミューラー は、
こんな説明を始めたのでした。






まず…

かみねさんたち のような
「神さま」 には、そうしたものが
あるかどうかは分かりませんが…


ふきくん は、
われわれ生物の体の中に、

DNA と呼ばれるものが
含まれているのを、
ご存知ですか?




そういえば、

テレビ か ネット だかで、
そんな言葉を聞いたことが
あったような気がします。


あれは たしか…




たしか…

細胞の中にある
小〜さなヒモみたいなやつ

の事ですよね?


『生き物の設計図』 が
入っている
とか、どうとか…




ミューラー が、

うれしそうに うなずきました。




そうです、その DNA です!

正式には
『デオキシリボ核酸』
とも呼ばれているもので、

ちょっと意味合いは
異なるのですが

『遺伝子』 という
呼び方のほうが
一般的でしょうか?





DNA は、大変に不思議な存在で、

わたしたちが母親の胎内で
単細胞(卵子)として
生まれた瞬間から、

キチンと 両親と同じ生物

私でしたら 「トンビ」、
ふきくん だったら 「人間」、
ネックさん だったら 「猫」
として成長していくように、

コントロールを
してくれるものなのです。






言われてみれば、
たしかに神秘です。

ただの1個の細胞を、
その親と同じ生物にまで
組み上げてしまう、

DNA の信じがたい能力 …







『生き物の設計図』 とは、
よく言ったものです。





しかも その設計図は、

現時点での その生物にとっての、
いわば 『進化の集大成』 です。


この地球上に、
私たちの最初の祖先である
単細胞生物が生まれてから、

今までの 何10億年もの間に
蓄積されつづけてきた、

さまざまな
『生きのびるためのテクニック』
を、DNA は記録しており…


それを、我々の身体で
再現してくれる
のです。






考えれば考えるほど、驚異的です。



われわれの目ですら
確認できないほど極小の、
ただの分子の つらなったヒモに、

どうして われわれ生物の体…

脳や内蔵や手足などを
形成していく手順が
再現できるのか…??



そんな信じがたい超性能の設計図が、
この自分の細胞1つ1つにも
組み込まれているのだ
と考えると…


そして、目の前にいるトンビや、
こちらをニヤニヤしながら
見つめている あの白猫の細胞にも、

それぞれの生物特有の設計図が
組み込まれているのだと考えると、


ふき は あまりの不思議さに
頭がクラクラしてきました。



    





ところが、

そんな ふき の横から、

かみね
こんな質問をしたのです。








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