■ それでは、『しあわせ の 正体』 とは…? (1/2)







この日、
リビングの真ん中では、

ふきネックミューラーかみね が、
輪を描いて座り、


  

  


少し緊張した様子で、

静かにお互いの顔を
見回していました…






ようやく、

ここまで 来ましたね…



ミューラー が、

しみじみと つぶやきました。




ふき のバカが
呑み込みが悪いから、

意外と時間が
かかっちゃったよ…





カチンと来かけた
ふき でしたが、

口出しは控えました。



なにしろ、

ついに教えてもらえるのです。



『 しあわせの本体 』 …


『 人生の本目的 』…


『 全てのしあわせの
「幹」 の部分に該当する、
本当の しあわせ』 の正体
を…








待たせたね、ふき

いよいよ、この日が やってきたねぇ。




あんたや、
あんたたち人間が…

というか、
あたしたち生物 皆が、

『 しあわせ 』 だと感じて
きたものの正体


を、教えてあげられる日が…





ネック が、まっすぐに
ふき の目を見つめました。


ふき も自然と、
ネック の目を見つめ返します。







ネックたちが この家に来て以来の、
ここ1ヶ月半ほど、

たしかに、不愉快な経験も
何度か ありましたが…



ネックミューラー の指摘してきた
ふき の しあわせ」 の矛盾点は、
悔しいけれど、的を射ていた…

と、今の ふき は素直に
思えるようにまでなっていたのです。




自分が 「しあわせ」 だと
思い込んでいたものは、

一体 「何」 から生えた
『枝葉』 だったのか…




ついに ついに、今日、
それが明らかになるのですから、

ネック の小さなイヤミになど、
小ゆるぎもしないほど、

今の ふき の心は、
ピシーンと張りつめておりました…





あたしたち生き物 全部が、

『しあわせ』 だと
思っているものの 正体


それは…





それは…?





ふき の口の中が、
ぎゅー… と
ちぢみあがりました。





『生きのびれて うれしいなぁ』

って 思える、色んなこと。

ただ それだけのもの
なのよ。






・・・・・・・・・・・







ふき の脳内に、

30秒ぐらい一定リズムで
「・」 が並びました。



それが終わると、

ふき の 目は じょじょに
大きく ひんむかれていき



絶叫 同然の感想が、
リビングにコダマしたのでした。




はあ??????










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